データベースを扱うチームなら、いずれ同じ問題に直面することになります。テストには実際のデータが一番役立ちますが、本番環境のデータをそのまま開発やテストに利用するのは、コンプライアンス上大きなリスクがあります。GDPR、HIPAA、PCI-DSSなどの規制では、「テストのためだった」という理由は通用しません。開発者のノートPCや本番公開前のテスト用サーバーから、実際の顧客の名前、メールアドレス、決済情報などが漏れれば、データ侵害につながります。Navicat 18では、この問題に正面から対応するため、新機能としてData Masking(データマスキング)が追加されました。機密性の高い本番データを、安全で現実的なテスト用データに変換できるため、開発チーム、テストチーム、品質保証(QA)チームもリスクを抑えて作業できます。
Navicatは、高いパフォーマンスとスピードを追求した、複数のデータベースに接続して操作できるクライアントアプリケーションです。 Navicat 17では、AIを幅広く活用した機能と直感的なユーザーインターフェースを実現し、他の製品との差別化を図りました。そして今月後半には、Navicat 18がリリースされる予定です。1つのアプリケーションから複数のデータベースに接続できるだけでなく、よりスムーズで効率的な操作が可能になります。本記事では、Navicat 18でAIツールを日々の業務にどのように活用できるのかを紹介します。
クラウドデータベースの経済性では、AWS、Azure、Google Cloud Platform(GCP)にデータベースのワークロードを分散することで得られる経済的なメリットについて解説しました。具体的には、コスト削減につながる要因、ベンダーロックインを避けることが経済的にも重要である理由、そして、適切に管理しなければ、データ転送(エグレス)料金や運用負荷によって、コスト削減の効果が知らないうちに相殺されてしまうことを取り上げています。前回の記事では、マルチクラウドは必ずしもすべてのケースに適した方法ではなく、状況に応じて選択できる有効な戦略であることを説明しました。また、複数のクラウド環境が意図せず増えていくのを放置するのではなく、適切に管理することで初めて、そのメリットを活かせることについても解説しました。
本記事では、その続きとして、実際の運用について取り上げます。経済的なメリットがあるとして、次に問題となるのは、複数のクラウドにまたがるデータベース環境を、複雑さによってコスト削減の効果を失うことなく、日々どのように管理・運用するかという点です。現在では、複数のクラウドプロバイダーにまたがってデータベースを運用する組織が増えています。特に、AWS、Azure、Google Cloud Platform(GCP)を同時に利用するケースも珍しくありません。こうした環境が、あえて意図的に構築される場合もあります。例えば、障害が発生した場合にもサービスを継続できるよう、複数のクラウドを利用するケースです。一方で、意図的に計画したわけではなく、各チームがそれぞれ異なるクラウドを利用していくうちに、結果としてマルチクラウドになっているケースの方が多くあります。例えば、あるチームはプロジェクトでAWS RDSを標準として採用し、別のチームは新しいアプリケーションにAzure SQL Databaseを導入し、データサイエンス部門は利用しているツールとの連携を考えてBigQueryやCloud SQLを採用する、といったケースです。マルチクラウドになった経緯がどうであれ、結果として生じる問題は同じです。データベースを管理するために、3つの異なる管理画面、3つの異なる料金体系、そしてそれぞれ異なる運用方法に対応しなければならなくなります。
Navicat 17では、大幅に改良されたModel Workspace、Data Profiling、Data Dictionaryなどの機能により、データベース管理ツールとしての水準をさらに高めました。一方、8月中旬のリリースが予定されているNavicat 18では、さらに大きな進化を遂げようとしています。AIを活用したデータ編集から、データモデリングを一つの環境で行える統合された設計環境まで、今回のリリースではアプリケーションのほぼすべての領域にわたって機能が強化されています。1つの記事ですべてを詳しく紹介するには内容が多すぎるため、本記事では、これから登場する機能を先行して紹介します。
ゼロトラストセキュリティは、ネットワーク上の場所だけで信頼性を判断せず、すべてのリクエストをオープンなネットワークから送信されたものとみなして検証するという、シンプルな考え方に基づいています。これまでのデータベースセキュリティでは、ファイアウォールやVPNなどの境界防御に大きく依存し、長年にわたって「企業ネットワークの内部は安全である」という前提で運用されてきました。ゼロトラストでは、「企業ネットワークの内部は安全である」という前提を完全に取り払います。オフィス内のノートPCからアクセスする場合でも、リモートで作業する外部委託先からアクセスする場合でも、すべての接続、クエリ、ユーザーセッションについて、認証、認可、暗号化を行います。本記事では、こうした考え方への転換がデータベース管理者(DBA)の実務においてどのように実践されるのか、また、SSHトンネリング、SSL/TLS接続、ロールベースアクセス管理といった日常的に利用する仕組みが、ゼロトラストのアプローチの中でどのような役割を果たすのかを解説します。
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